三段峡野外博物館

さんけんが提唱する「三段峡野外博物館」は、三段峡を美しい山水画の美術館として、そして豊かで特徴的な生態系の博物館として見つめ直していくプロジェクトです。

三段峡を歩きながら見渡す景色は一幅の山水画の様です。けれども三段峡が世に出た大正時代の「文人趣味」と言われる美の見方を、私たちはもう忘れしまいました。自身の内面を自然へ投影してみる美の見方は三段峡をますます輝かせます。

三段峡に咲く美しい花は、蘚苔類と地衣類の縄張り争い、キノコと地下に伸びる菌糸の束、落ち葉をめくる土の匂いのもと、そんな数が多く複雑な生き物たちの相関関係でそこに在ります。倒れた老木の横では、若い木々が成長を競い合い、老木は朽ちていくなかで150種を超える生物の寄る辺となり土に還ります。

森の中には生き物が関わり合う、まるで小さな宇宙があります。立ち止まり小さな自然から広がる世界に触れると、僕たちもこの多様性の中の一員である事を感じることができます。その時に自然は沢山の学びと感動を与えてくれるのです。

早足で歩くと見流してしまうものを、美術館や博物館を鑑賞するように三段峡を新しく捉え直すプロジェクトです。

© さんけん 三段峡-太田川流域研究会